ゲームコントローラーの選び方
ゲームコントローラーは様々な種類、用途別に分類することができます。
あなたが求めているゲームコントローラーはどれなのか?
選び方をゲーマー歴20年超の私が解説します。
ゲームコントローラーを簡単に選ぶ方法
迷うなら”メーカー純正”が一番オススメです。
- どうしても安いコントローラーが欲しい
- こだわりの機能がある
- プロゲーマーになりたい、ストリーマーになりたい
- Switchの純正コントローラーが故障しやすい、長持ちするものが欲しい
こうした特別な事情が無ければ、開発に時間と手間暇をかけていて余計なトラブルの少ないメーカー純正(ゲーム機を発売しているメーカー製)のコントローラーを選ぶことをオススメします。
安定の純正コントローラー
純正コントローラーがなぜオススメなのか?
理由は5つあります。
- CS機(PS4、PS5、Switch、XBOX)のゲームは純正コントローラーを使って開発されている
- ボタン操作、指の動き等の体験がゲーム開発会社の想定通りになる
- 生産量が多いからこそ不具合が少なく耐久性も高い
- ポーリングレート、センサ精度等、細かな違いが無い
- 良い部品が使われている
ポーリングレートやセンサ精度等の違いは、思わぬ操作性の悪さに繋がる事も。
コントローラーを変えたせいで急に撃ち合いが弱くなったり、楽しかったはずのゲームが遅延でストレスになったりといったことは非純正コントローラーでは良くあることです。
また、例えばPS4のDualshock 4はALPS製スティックセンサモジュールが使われていますが、これは非純正コントローラーではなかなか見られない高級品です。
特別な理由が無ければ、できるだけ純正コントローラーを使う事をオススメします。
こだわる人向けオススメのコントローラー
こだわりのある方でも満足できる、
純正・非純正含めて、これは間違いない!
と思うオススメコントローラーを紹介します。
低価格なSwitch用コントローラーが欲しいならこれ
Sungale STK-7038HX
良い点
- なんといっても低価格
- Switch前提で作られていて、ジャイロ機能がちゃんと動作する
- 連射機能、背面2ボタン付き
悪い点
- トリガーがボタン式(アナログトリガーではない)
- デッドゾーンが0に出来ない
- 独特な操作感のスティック
- 中身の作りから見て耐久性は値段相応
- サクラクチコミ疑惑
Switch用純正コントローラーJoyconの耐久性の悪さは有名。
そんなJoyconが動作しなくなったらとりあえず安いこれで良いんじゃない?と思える価格と作りになっています。
もう少しお金を出せば動作も耐久性もバッチリの製品があるので、そちらを選びたい所。
サクラクチコミ疑惑もあって必ずしも通販サイトレビューを信じられないのも悪い点です。
それでも価格は正義。
最悪これで壊れても2台目、3台目と使っていっても高いコントローラーほどの価格にはなりません。
あくまでSwitch用コントローラーなので、トリガー部分は深く押し込めるタイプでは無く、ボタン式。
スティックのデッドゾーンも切れませんし、スティックの動作が独特なのでPCでは一切使い物にならない事に注意が必要です。
こだわるあなたも満足できる高機能なコントローラーが欲しいならこれ
BIGBIG WON Rainbow 2 SE
良い点
- ハイスペックプロコンとしては安い価格帯
- 追加4ボタン(背面2、ショルダー2)でFPS、バトロワもOK
- Apex等の繊細なFPSゲームにも対応できる高精度スティック
- 持ちやすくコンパクトなサイズ
悪い点
- 好き嫌いの分かれる見た目
- ややストロークが大きいトリガーストップ
- メンブレン方式のABXYボタン
PC向けの「BIGBIG WON アシスタント(https://jp.bigbigwon.com/support/app-download/)」にはスティックの再センタリング機能が搭載。
製品によって異なる微妙なセンターズレによるドリフト現象を限りなく無くすことができる。
繊細な操作を要求するPC版Apexユーザーに隠れた人気のコントローラーとなっている。
iOSにも「BIGBIG WON TOOLS」がApp Storeに用意されているので、PCが無い方でもデッドゾーンや背面・ショルダーボタンの割り当てが可能。
プロ向けコントローラーに要求される一通りの機能が高いレベルでまとまっている優良コントローラーとなっている。
プロゲーマーを目指す、ストリーマーを目指すなら最強のゲーマー向け純正コントローラーがオススメ
DualSense Edge ワイヤレスコントローラー
良い点
- メーカー純正
- 細かな部分まで作り込まれた高い品質
- 実測で約5ms程度と超低遅延
悪い点
- 高額
- 重めの本体
- 追加ボタンが背面2ボタンのみ
- メンブレン方式のABXYボタン
純正プロコンと言えばSwitchのプロコンが有名ですが、こちらはPS5用として販売されている純正プロコンです。
PCでも利用でき、FPS等、操作が素早く画面に反映されて欲しいゲームに向いたコントローラーです。
劣化しやすいスティック部分はモジュール式で別売りのスティックモジュール(約2,500円)と交換可能というのも長く使い続けられる嬉しい工夫となっています。
Windows10または11用公式アプリ「PlayStation®Accessories」を使えばPS5が無くても背面ボタンの設定等が可能です。
あらゆるゲームでプロゲーマーにトップクラスの人気を誇るコントローラーと言えば、DualSenseやDualShockといったPlayStation用純正コントローラー。
それだけSCE製の純正コントローラーにはプロからの信頼があります。
プロゲーマーの意見も聞いて開発された本製品はゲームを仕事にしたい方にもっともオススメできるコントローラーです。
ゲームコントローラーを使うハードで選ぶ
ゲームコントローラーによってはハードに対応していないものがあります。
まずは使うハードでコントローラーを選んでみましょう。
Switchで使う
Switchは特殊な接続方式のため、コントローラー側でしっかり対応している必要があります。
- ジャイロ機能の有無と遅延の少なさ
- Amiibo対応か非対応か
Switch対応コントローラーではこの2点をチェックしましょう。
Amiiboを使うときはJoyconで、普段は市販コントローラーといった使い分けもできるのでAmiibo対応にこだわる必要はあまりありません。
その一方で、スプラトゥーン3等のジャイロ機能が重要なゲームをする場合はジャイロ機能の出来の良さに注意を向けましょう。
コントローラーによってはジャイロ機能の出来が悪かったり、遅延が酷かったりすることもあります。
PCで使う
PCではBluetooth接続とUSBでの有線接続の2通りが使えます。
Bluetooth接続
Bluetoothは古くからある一般的なHIDプロファイルが使えれば利用することができます。
コントローラー側でBluetooth接続に対応していれば、ほとんどの場合Windows PCで使えると考えて良いでしょう。
BluetoothであればWindowsだけでなくMacに接続して使うことができるコントローラーもあります。
ただし、Macで使う場合は正しくコントローラーとして認識しない(マウス等と認識される)ことがあるので、対応しているか要確認です。
USB有線接続
USBで有線接続する場合は、コントローラーが以下のいずれかに対応していなければ動作しません。
- XInput:Windows標準の入力方式
- Steam入力:Steamをインストールすると使える入力方式
多くのPC対応市販コントローラーはドライバーや設定アプリが公式サイト等でダウンロードできるので、インストールして使用しましょう。
Dualshock 4(旧式のDirectinput方式)はSteam入力を利用するか、DS4Windows(https://ds4-windows.com/)を利用すれば有線接続で使うことができます。
PS5で使う
アダプティブトリガーに対応した市販コントローラーがほとんど無いこと、高価なオフィシャルライセンス商品しか市販されて居ない事からPS5は純正コントローラーを使う事をオススメします。
PS5では頻繁に純正コントローラーのファームウェアアップデートが行われ、非純正・非オフィシャルライセンス商品を排除している様です。
もっともDualsenseやDualsense Edgeはとてもよくできたコントローラーなので、ほとんどの場面で不満を感じることは無いでしょう。
スマホで使う
iPhoneやAndroidなどのスマホ、iPadなどのタブレット端末でもBluetooth(HIDプロファイル)で接続して使うことができるコントローラーがあります。
実はJoyconやDualshock 4、Dualsnseといった純正コントローラーもスマホで使うことができるんですよ。
ゲームコントローラーを使うゲームで選ぶ
ゲームによっても向き不向きが大きく分かれます。
ここからは代表的なゲームに絞って、コントローラーの選び方を解説します。
Apex Legends
コントローラーに要求するスペックの高いゲーム代表。
ポーリングレートはモニタの2倍程度が理想とされ、144FPSなら300Hz、240FPSなら500Hz程度が欲しい。1,000Hz以上は要求されない。
スティックのステップ精度はPS4、PS5純正コントローラーと同じ程度がエイムアシストがしっかり感じられるため、256段階程度が理想的。
ボタン数は通常持ちなら追加で4ボタン以上が理想となる。クロー持ち(モンハン持ち)なら追加ボタンは無くてもOK。
リニア感度が流行しており、スティックのデッドゾーンを完全に0にできるいわゆる「デジタルデッドゾーン」が無いコントローラーが好まれる。
トリガーストップ機構も非常に有効。
これら条件を満たすコントローラーは低価格帯に存在しないため、必然的に5,000円以上のプロコン仕様コントローラーから選ぶことになる。
Fortnite
建築が特徴的なTPSであるFortniteは、ボタン数に対する要求が高いゲーム。
クロー持ちであれば必要無いが、通常持ちなら追加ボタン数は4ボタン以上が理想的。
スティックのスペックに対する要求は高くなく、普通のスティックで問題なく楽しめる。
追加ボタンさえあれば、比較的低価格帯から、見た目や持ちやすさを重視してコントローラーを選ぶと良いだろう。
Splatoon 3
ジャイロ(モーションセンサーを用いた操作での)エイムが特徴的なゲーム。
いかに遅延が少なく、正確にジャイロ操作がゲームに反映されるかが重要。
コントローラーによってジャイロの遅延・精度は大きく異なるため、真っ先にジャイロ機能の性能を確認したい。
また、ジャンプ等の操作に背面ボタンがあると便利。通常持ちなら背面ボタンは2ボタン以上あると理想的。
amiiboを使う場合は対応するコントローラーが必要となるが、多くの非純正コントローラーは対応しない点に注意が必要。
ゲームコントローラーのスペックで選ぶ
ゲームコントローラー選びでは、他の製品と比べると数多くのチェック項目があります。
そこまではこだわらない・・・という方も、こんな事も気をつけたほうが良いのか!と知る機会になるので、どんなスペックを見るべきか確認してみましょう。
ボタン数
純正コントローラーのボタン数は一般的に、以下の通りです。
- 上下左右(十字ボタン)
- XYAB / ◯✕△▢ ボタン
- LRL2R2 / LRSLSRボタン
- L3R3ボタン(スティック押し込み)
- −+ / スタート・セレクトボタン
- ホームボタン(PSボタン)
- キャプチャーボタン(Switch Joyconのみ)
- タッチパッドボタン(PS4、5のみ)
ゲーム機に付属するコントローラーはこれら合計18ボタンが標準となっています。
市販コントローラーには、これ以外にも以下の追加ボタンを持つものがあります。
- 背面ボタン(2〜4)
- ショルダーボタン(2)
- XYAB / ◯✕△▢に追加のボタン(2)
ゲームジャンルによって必要とされるボタン数は異なります。
FPSやTPSなどのシューティングゲームのボタン数
FPSやTPSなどのシューティングゲームでは背面2ボタン以上が欲しくなる場面が多いです。
特に「ジャンプ」「しゃがみ」「スライディング」といった行動に背面ボタンを割り当てる人が多くなっています。
Apex等の操作が多いゲームではさらに「武器切り替え」「ピン」「回復」といったボタンを割り当てたくなる場合もあります。
エイムをする右スティックから指を離したくない(常に的に狙いを定めたい)シューティングゲームでは、ボタン数は多ければ多いほど有利です。
選ぶコントローラーは背面2ボタン、4ボタン、ショルダー2ボタン等が追加されたモノを選ぶと良いでしょう。
格闘ゲームのボタン数
多くの格闘ゲームでは「弱中強」と「パンチ」「キック」という操作が必要となります。
XYAB / ◯✕△▢に追加の2ボタン(XYABCZ等)、右側に6ボタン配置されたコントローラーが必要となるでしょう。
その他ゲームのボタン数
RPGやアクションなど、その他ゲームジャンルでは追加ボタンを必要とすることは少ないので、特にボタン数にこだわる必要はありません。
ボタンの押し心地
ボタンの押し心地は、ボタンがどんな仕組みで実現されているかで変わってきます。
- メンブレン:柔らかい押し心地、押し込み深さが長い、静音性が高く深夜でも使いやすい、経年劣化しやすく耐久性が低い
- タクタイル:タクトスイッチによって実現、カチカチとした正確な押し心地、静音性が低い、耐久性が高い
- マウスクリック:マウスのクリックスイッチによって実現、押し込み深さが短く、正確で素早い連打が可能、耐久性が高い
正確で素早い操作を求めるプロゲーマーには、XYAB / ◯✕△▢ボタンやLRL2R2ボタンにマウスクリックが実装されたコントローラーが好まれます。
その一方で、静音性が高く触り心地の良い一般的なメンブレン方式のボタンを好む人も居ます。
耐久性面ではゴムパーツを使用するメンブレン方式はどうしても経年劣化をしやすく、数年でヘタってしまいます。
タクタイルやマウスクリックは内部に金属部品を使用しており、耐久性に非常に優れています。
長く使用し続けたいならタクタイルやマウスクリック方式のコントローラーを選びましょう。
トリガーストップ機構
L2R2トリガーの押し込み深さを調節できる機能がトリガーストップ機構です。
トリガーの横やコントローラー背面に配置されたスライダーで深さを調節することができます。
- 深さだけが変化するもの
- 最短ではタクタイルやマウスクリックボタンに変化するもの
トリガーストップ機構にはこの2種類があります。
より複雑な構造を持ったボタンに変化する機構はシューティングゲームで特に有効です。
ポーリングレート
コントローラーがゲームに対して毎秒どれだけの頻度で入力を送るか?
を表すのがポーリングレートです。
1秒あたり◯回を「◯Hz」という単位で表し、多ければ多いほど高性能になります。
純正コントローラーでは125Hz(XBOX)〜500Hz(PS4、PS5)が標準となっています。
最近では1,000Hz〜2,000Hz程度まで高性能なコントローラーも出現しています。
実際の入力遅延(入力してから画面に反映されるまでの時間)はポーリングレート以外の多くの要素が絡んでくるため、必ずしもポーリングレートが高性能=低遅延とは限らないことに注意が必要です。
スティックのセンサー種別
スティックの動きを検知するセンサーには、2つの種類があります。
- 接触式センサー:耐久性が低い
- 非接触式センサー:耐久性が高い
純正コントローラーや市販コントローラーの多くは接触式センサー(抵抗式ポジションセンサ)となっています。
Playstationで古くから使われており、精度を高くしやすく、また操作感も違和感が少ないといった所がその理由なのでしょう。
非接触式センサー(ホールエフェクトセンサー、トンネル磁気抵抗効果センサ)はコントローラーのトリガー部分のセンサーとしてよく利用されています。
耐久性面以外では、まだまだ操作に違和感があったりと改善の余地はありますが、慣れてしまえば違和感も解消されて耐久性が高いというメリットだけが残ります。
スティックの重さ
素早い操作を求められるFPSゲームで重要となるのがスティックの重さ。
誤操作しない程度に軽いコントローラーを使用するのがオススメです。
一般的な純正コントローラーは75gf(スティックを横に押す際の最大値、グラムフォース)となっており、これはやや重めの値。
40gf〜50gf程度の軽さであれば、誤操作しづらいのでオススメです。
FPS以外のゲームでは軽すぎると返って気を使ってしまいストレスにもなるため、50gf〜75gf程度の範囲で選びましょう。
一部のコントローラーにはスティックの重さ調節機能が搭載されている物もあります。
これらコントローラーを使えば自由自在に好みの重さに変更できるので、特にFPSゲームで使いたい方にはオススメです。
スティックの操作感
スティックはセンサーの種類や重さだけでなく材質やスティックの長さ、形状などなど、操作感がコントローラーによって大きく異なります。
スティックの総合評価として、操作感はチェックしておきたいところです。
持ちやすさ
コントローラーが持ちにくいとそれだけで操作に遅れが生じてしまったり、長時間プレイで疲れにつながったりします。
特に手が小さい方は、できるだけ小さめサイズのコントローラーがオススメ。
また、手に馴染みやすい形状になっているかどうかも重要です。
追加ボタンがあるコントローラーの場合は、自然と握るだけで追加ボタンを誤操作してしまわないかもチェックしておきましょう。
ゲームコントローラー選びを楽しもう
映像やPCスペック等に目が行きがちなゲームですが、遊ぶ時実際に手で触れる事になるのはコントローラーです。
それだけゲームにおいてとっても大切なモノがコントローラーなんです。
スペックや価格、クチコミで簡単にゲームコントローラーを比較できるmonoruーモノるーで、ぜひゲームコントローラー選びを楽しんでくださいね。